調剤薬局 薬剤師の年収は上がりにくい。その常識を打破する方法とは!
「調剤薬局の薬剤師は年収が上がりにくい」
これ、本当だと思いますか?
・・・本当なんです。
調剤薬局は薬剤師の就職先として最もポピュラーですが、同時に薬剤師の仕事の中で最も給料が上がりにくい職種としてもポピュラーなんです。
それでも多くの薬剤師は調剤薬局を就職先に選び、なおかつ転職でも再び調剤薬局を選びます。
年収だけで考えるとあまり良いとは思えない調剤薬局。
でも、とっても人気。
その人気の秘密とは何なのか、ご説明いたします!
調剤薬局の薬剤師は年収が少ない件・・・対処法はコレだ!
調剤薬局の薬剤師の年収はどのくらいなのか?
まずは、具体的な数字を確認しておきましょう。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査と中央社会保険医療協議会の「第20回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告」のデータから、調剤薬局の薬剤師の平均年収と薬剤師の業種別の平均年収を見てみましょう。
| 新卒の年収 | 平均年収 |
薬剤師全体 | 男性:372万4,000円 女性:370万3,800円 | 543万5,900円 |
調剤薬局 | 300~400万円 | 474万3,650円 |
ドラッグストア | 350~450万円 | 400~800万円 |
病院 | 300~400万円 | 557万5,193円 |
製薬会社 | 300~450万円 | 400~1200万円 |
調剤薬局の年収低っ!
そうですね。
確かに調剤薬局の年収は低いんです。
しかも、新卒の年収と平均年収を比べると、調剤薬局は昇給が少ないことがわかると思います。
調剤薬局の新卒の年収は特別に低いというわけではないのに、平均年収は低いのですから。
調剤薬局に絞って、新卒薬剤師と薬剤師全体の平均年収を比べてみましょう。
| 月収 | 年収 |
調剤薬局の新卒薬剤師 | 22~30万円 | 300~400万円 |
調剤薬局の薬剤師平均 | 35万192円 | 474万3,650円 |
「う〜ん・・・。やっぱり、調剤薬局では年収があまり上がらないみたいだねぇ。」
と思ったあなた。
その通りです。
調剤薬局は昇給がとても少ないんです。
そのため、40代や50代になった際に他の職業の友人と年収を比べて、
「6年間勉強してこれだけかぁぁぁ!」
と嘆く薬剤師が多いのです。
初任給などでは調剤薬局より少ないドラッグストアや病院、企業での仕事・・・
それも40代後半にもなれば、調剤薬局の薬剤師よりも200万円以上も年収が高いことも珍しくはありません。
ほかの業種の薬剤師の平均年収と比べてみると、いかに昇給がないのかがわかると思います。
そのため調剤薬局での仕事には早々に見切りをつけて、年収アップを目指す旅に出る薬剤師も多いわけです。
年収アップを目指す旅とは、薬剤師免許を活用して他職種、もしくはより薬剤師の需要の高い場所への転職や薬局開設などを行う、ということです。
調剤薬局の薬剤師は年収が低い!それでも衰えない人気の秘密とは?
調剤薬局の薬剤師は、年収面では不利に感じる部分もありますが、安定性と働きやすさはもちろん・・・
公務員並み!!
個人医院や中小規模の病院の門前薬局ともなれば、完全週休2日制、残業なしも珍しくありません。
また、大手の調剤薬局は慢性的な人手不足に悩まされており、人材確保に奔走しています。
また、調剤薬局にとっては新たな薬剤師の獲得だけでなく、今いる薬剤師が辞めないように引き留めることも重要になるのです。
そのため、年収アップではなく、数年勤続することで別口で賞与を出したり、大手チェーン系の調剤薬局であれば、薬剤師の希望する場所での仕事を奨励しています。
狭い人間関係から転職希望者が出ることを防ぐために、店舗異動もかなり容易になっている会社が多いです。
何でも言うこと聞くから辞めないでっ
簡単に言うと調剤薬局は、こんな気持ちで薬剤師に接しているのです。
そのお陰で、結婚や家の事情で引越したい場合も引越し先の近くの店舗に異動の手続きを行ったりできます。
もちろん、多くの大手調剤薬局チェーンは育児休暇や産休などの福利厚生の充実にも務めています。
このような制度は、結婚している女性薬剤師に便利、ということから調剤薬局に働く女性は6割を超えています。
それに伴い、生理休暇など、様々な福利厚生を特典のようにつけている調剤薬局も少なくありません。
仕事をしながら私生活を充実させるためには最適の職業かもしれません。
しかし、ここで家族を養う、ということであれば年収的に少々きつい、ということもあります。
調剤薬局の薬剤師が年収アップをする為の最終手段!
調剤薬局の薬剤師が年収を簡単に上げるには、どうしたら良いと思いますか?
①「もっと年収の良い調剤薬局に転職してやるっ!」
②「管理薬剤師になれば良いでしょ?」
③「ドラッグストアや病院に転職だ!」
④「いっそのこと薬剤師を辞めてやんよ!」
・・・あなたはどれにしますか?
どれにするか、決まりましたか?
①の場合
もっと年収の良い調剤薬局に転職してやる!
そんなあなたは、年収が高い調剤薬局の条件を知っておかなくてはいけません。
1.大手の調剤薬局
2.地方(田舎)
この2つを満たす調剤薬局に転職しましょう。
つまり、全国的にチェーン展開している調剤薬局の地方店舗に転職すればよいというわけですね。
まずは、中央社会保険医療協議会の「第20回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告」から店舗数による薬剤師の平均年収の違いを見てみましょう。
店舗数 | 薬剤師の平均年収 |
1店舗 | 392万4,443円 |
2~5店舗 | 483万9,655円 |
6~19店舗 | 457万1,796円 |
20店舗以上 | 471万8,479円 |
こちらはあくまでデータなので、店舗数によって年収がキレイに比例しているというわけではありませんが、
「店舗数が多い方が調剤薬局の年収は高いらしい」
ということはわかると思います。
しかも、店舗数が多い大手の調剤薬局は福利厚生が充実しているので、年収の額面以上にお得感があるし、働きやすいんです。
そして、都会は薬剤師が過剰供給気味ですが、地方は
薬剤師が超不足している!
だから、同じ大手の調剤薬局でも、地方の店舗に就職すると、「地方手当」が付いて、都会の店舗よりも年収が100万円以上高くなることも珍しくありません。
だから、調剤薬局で年収をアップさせたい薬剤師は、
チェーン展開している調剤薬局の地方店舗
これが狙い目です!
大手調剤薬局のTOP6はこちら!
第1位 アインファーマシーズ
第2位 日本調剤
第3位 クオール薬局
第4位 総合メディカル
第5位 スズケン(ファーコス薬局・エスマイル薬局)
第6位 ファーマみらい(東邦ホールディングス)
この6つの調剤薬局の地方店舗なら、年収アップが狙えるはず!
大手調剤薬局については、以下の記事でそれぞれ詳しく説明しています!
②の場合
調剤薬局の薬剤師が年収をアップさせるには、
管理薬剤師になれば良いでしょ?
と思っているあなた。
正しい判断です!
調剤薬局の管理薬剤師になると、年収は大幅にアップするんですから!
中央社会保険医療協議会の「第20回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告」によると、調剤薬局の管理薬剤師の平均年収は、773万3,306円です。
管理薬剤師の年収高っ!
ね?
だから、あなたの「管理薬剤師になれば良いでしょ?」という判断は正しいんです!
ちなみに、さらに年収アップを狙うなら、調剤薬局の店舗数にもこだわるべきです。
「さっき、大手調剤薬局の薬剤師の年収は高いって言ったから、大手調剤薬局で管理薬剤師になれば良いんでしょ?」
と思っているあなた。
「はい残念!不正解!」
「は?なんで?さっきは店舗数が多い方が年収が高いって言ったじゃん!」
確かに言いました。
でも、それは一般の薬剤師の場合。
管理薬剤師となると話は別なんです。
店舗数別の管理薬剤師の平均年収を中央社会保険医療協議会の「第20回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告」から見ていきましょう。
店舗数 | 管理薬剤師の平均年収 |
1店舗 | 914万6,832円 |
2~5店舗 | 827万3,041円 |
6~19店舗 | 732万2,194円 |
20店舗以上 | 632万9,492円 |
店舗数と管理薬剤師の平均年収は、見事に反比例しています。
1店舗だと900万円以上!?
そうなんです。
夢が広がりまくり!
もしあなたが地方の1店舗のみの調剤薬局で管理薬剤師になれば、年収1000万円の大台を超えるかもしれません!
調剤薬局の管理薬剤師の年収についてもっと詳しく知りたい人、調剤薬局の管理薬剤師になるにはどうすれば良いのかを知りたい人は、こちらの記事でそれぞれ紹介していますので、ぜひ読んでみてください。
③の場合
もちろん調剤薬局以外の業種に行くことで、年収を大幅にアップさせることは可能です。
それで良いなら。
あなたが調剤薬局にこだわりたい理由がないなら。
でも、調剤薬局が良いから調剤薬局で働いているんですよね?
④の場合
・・・大きく出ましたね。
たしかに、薬剤師以外にも稼げる仕事は沢山あります。
あなたが新天地で薬剤師の資格に頼らずゼロから経験を積み、一旗上げるというのであれば、それもまた良いかもしれません。
とはいえ、いずれにしても、なかなか第一歩を踏み出せませんよね。
そこでオススメなのが、当サイトのランキングで紹介している薬剤師専門の転職サイト。
自分のやりたい仕事や、もちろん年収も含めた希望条件を伝えれば求人を紹介してもらえる仕組みです。
自分には①〜④の、どの選択肢が一番なのかもアドバイスしてもらえるでしょう。
その結果、①と②になるのであれば薬剤師転職サイトを上手く活用して、年収が上がる理想の調剤薬局を見つけましょう。
大手の調剤薬局の田舎の店舗の求人、管理薬剤師になりやすい店舗の求人を紹介してもらえます。
調剤薬局以外の年収が高い職場に転職する③のあなたには、調剤薬局以外でとにかく年収が高い職場の求人を紹介してくれますよ。
自分の適性をみるためにも、一度転職してみると良いかもしれませんね。
その際に年収も上がれば一石二鳥、ですよね!
薬剤師以外に転職したい④のあなたは、一般転職のための転職エージェントを使うことをおすすめします。
リクナビエージェントとマイナビエージェントは、業界最大手の転職エージェントですので、この2つの転職エージェントを使えば、薬剤師以外の職種への転職に成功するはずです。
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